呼吸器専門医の間質性肺炎ブログ

間質性肺炎を専門とする呼吸器内科専門医。もっと間質性肺炎を広く正しく知ってほしい。患者さんやご家族の方、間質性肺炎診療にかかわる医療従事者の方への情報提供を目的としたブログです。毎日11時に更新しています。

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間質性肺炎のレントゲンとCT検査

間質性肺炎の診療では頻回に胸部レントゲン写真や胸部CT写真を撮影しています。

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<胸部レントゲン写真>

毎年検診で撮影されている胸部レントゲン写真ですが、

間質性肺炎の患者さんの外来では、ほぼ毎回撮影しています。

  • 間質性肺炎が進行していないか
  • 新たに肺炎を合併していないか
  • 気胸や縦郭気腫が起こっていないか
  • 急性増悪が起こっていないか

症状や聴診だけではとらえきれない変化を確認するために極めて重要な検査です。

 

<胸部CT検査>

胸部CT検査は、定期的な評価やレントゲンより正確に肺を評価するために重要です。

特に間質性肺炎では、

  • 胸部高分解能CT
    HRCT=high-resolution computed tomography)

を用いることで、肺の構造をより詳しくみることができるようになりました。

0.5~1.0mmの細かなスライス厚で撮像することで、微細な構造がよくわかります。

 

特に間質性肺炎では、二次小葉という範囲を一つの単位として病態を考えることが多く、その病理学的構造などの類推に極めて重要です。

 

また通常は吸気のみ(息をすったとき)の撮像ですが、

呼気時(息を吐いたとき)のCTが重要な場合があります。

代表的には過敏性肺炎という、環境トリなどの有機が原因となる間質性肺炎では、呼気時のCTを撮像することで診断の助けとなる所見が得られることがあります。

 

胸部レントゲン写真は簡便に肺の状態を確認できます。

胸部CTは胸部レントゲン写真ではとらえられないような、肺の微細な変化を確認できます。

どちらも呼吸器内科の診療では欠かせない検査です。